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インビザライン矯正で出っ歯は治せる?出っ歯の種類と治療方法

「出っ歯」とは、前歯が本来のかみ合わせよりも前に出てしまっている状態です。上顎に現れる症状であり、歯茎や顎の骨が関わっているようなケースもみられます。
出っ歯がきになる場合は治療が必要になりますが、患者さんの口元や骨の状態によっては、歯医者だけで治療が行えない可能性もあります。

この記事では、出っ歯の症状について詳しく取り上げながら、インビザライン矯正で治療ができるのか、出っ歯のタイプや原因について紹介しています。出っ歯の症状や治療についてチェックしたい方は、ぜひ参考にしてください。

 

出っ歯とは

出っ歯とは、前歯や上顎が前方に出ている状態です。顔を横から見ると、はっきりと歯の傾きや上顎の突き出しがわかります。 専門的な言葉では「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」と呼ばれており、下の前歯・歯列よりも上の前歯・歯列が突出した状態のことです。

出っ歯にはさまざまな原因が考えられ、遺伝的要素が関わることもあります。一方で、後天的な要素のみでも前歯が突き出してしまい、出っ歯のように見える場合があります。
「出っ歯になっているかもしれないが判断が難しい」「出っ歯を指摘されたことがある」という方も、画像診断などで精密検査を受けることで、お口の中の状態が詳しく確認できます。

関連記事:出っ歯は自力で治る?原因と治療法について紹介

日本人の10人に1人が出っ歯?

厚生労働省が提供しているデータによると、日本人のなかで不正咬合を抱えている方の割合は全体の12.9%(1957〜2011年までの計5回の歯科疾患実態調査による)であり、日本人にもっとも多くみられた叢生(乱ぐい歯)の次に上顎前突が多くみられました。
全体の1割以上が上顎前突の状態ということで、10人に1人は出っ歯のトラブルを抱えており、珍しい症状ではないことがわかります。

※参照元:厚生労働省「e‐ヘルスネット 不正咬合の種類と実態」

インビザライン矯正で出っ歯は治せるの?

インビザラインとは、透明なマウスピースを使って歯並びを直していく矯正方法です。マウスピース矯正の一種であり、インビザラインシステムと呼ばれるシミュレーションを行って、施術後の歯列やお口の状態を画像で確認し、システムに沿って矯正装置を作製することができます。
インビザライン矯正では、中程度から重度の出っ歯を矯正することはできません。中程度以上の出っ歯は歯だけではなく歯茎や骨まで前突しており、外科的な治療が必要になるケースが含まれるためです。

インビザラインで出っ歯を矯正する場合は、あくまでも歯が傾いている軽度の状態に限られます。叢生の場合はワイヤー矯正、骨の前突は外科手術がそれぞれ必要になりますが、前歯の歯のみであればインビザラインでも対応は可能です。

関連記事:インビザライン矯正とは?治療ができない人の特徴や代わりの治療法

出っ歯のタイプと原因

出っ歯には「骨格性上顎前突」「歯槽性上顎前突」「骨格性・歯槽性の混同した上顎前突」に分けられます。それぞれのタイプの特徴をみていきましょう。

タイプ①骨格性上顎前突

骨格性上顎前突は、上顎が前突やずれを起こしているか、または下顎が後退してしまっており、出っ歯の症状がみられるケースです。歯だけの問題ではないため、出っ歯を解消するためには顎の骨の位置を正確に把握し、治療しなければなりません。

タイプ②歯槽性上顎前突

歯槽性上顎前突は、歯が傾斜しているために起こる出っ歯です。こちらは歯が傾いて出っ歯になっている状態で、どの方向に傾いているかでタイプが分けられます。上顎の前歯が外側に傾いていれば「唇側傾斜」と判断され、原因としては顎のスペース不足、爪を噛む癖が挙げられます。

タイプ③骨格性と歯槽性の混同した上顎前突

骨格性の上顎前突と歯槽性の上顎前突の混同は、顎の骨がずれており前歯も傾斜している状態です。顎の骨が遺伝などの理由で前突しており、そこへ指しゃぶりや爪を噛む癖が加わって、後天的に歯も傾いてしまっている状況です。

インビザライン矯正で出っ歯を治療する方法

インビザライン矯正によって出っ歯を解消する場合は、歯列が中程度以上の叢生や前突になっておらず、外科治療の必要もないケースに限られます。ここからは、抜歯ありの治療方法と抜歯なしの治療方法についてみていきましょう。

抜歯ありの治療方法

抜歯ありの治療方法は、顎のスペースが全体的に不足しているために、歯を一列に並べることができない方に対して、抜歯によってスペースを作る方法です。奥に歯を移動させていくような矯正治療では特に抜歯が重要になるため、移動場所を増やす方法として検討します。

抜歯なしの治療方法

抜歯を伴わない治療方法は、まずインビザラインシステムで歯を動かす方向を決定します。抜歯をするほどのスペース不足ではないため、やや歯並びががたついており、歯の重なっている部分とすき間のある部分とが混在しているような方が対象になります。歯と歯の間が等間隔になるように歯を並べます。

インビザライン矯正で出っ歯を治すメリット

インビザライン矯正は、数あるマウスピース矯正のなかでも世界的に知られており、症例数が豊富な治療です。
患者さんごとのお口の中の画像診断、シミュレーションによって、動かした後の歯並びを知ることができるので、「動かしてみなければわからない」という状態ではなく、はじめから目標を設定して治療に入ることができます。

インビザラインは透明なマウスピースを使う治療のため、ワイヤー矯正のように外から矯正器具が見られる心配がありません。写真撮影や動画撮影で万が一口元を見せてしまっても、矯正装置が視認しづらいため、口元に大きな違和感を感じにくい治療です。

ワイヤー矯正では強い力で歯を移動させていき、その間はワイヤーブラケットを装着したままになります。歯磨きなども装置を取り付けたまま行うため、普段とは違った手間がかかります。
脱着可能なマウスピースを使うインビザラインでは、装置が固定されるストレスや歯にかかる痛みが軽減され、快適な矯正治療が可能です。

インビザライン矯正で出っ歯を治すデメリット

インビザラインはワイヤー矯正よりも痛みが少ないマウスピース治療です。部分矯正や軽度な歯列矯正に適用される治療法のため、適用できる出っ歯の症状は軽度なものに限られます。
軽度な出っ歯であっても、歯を動かすための力がワイヤー矯正より弱いため、インビザラインのみで歯を元の位置に戻すにはある程度の期間が必要になります。

また、インビザライン治療にかかる費用の目安は約30万円から。症状によっては30万円以上の費用が必要になりますので、ワイヤー矯正のほうが効率的・安価に治療が行える場合は、ワイヤー矯正を選んだほうが良いでしょう。
ワイヤー矯正・インビザラインのどちらも、装置やお口の中のメンテナンスが必要です。インビザラインはマウスピースを新しいものに取り替えながら治療を進めていきますが、1日あたりの装着時間は20時間以上が目安です。装着時間が不足すると、予定している以上の治療期間がかかる可能性もあります。

インビザライン矯正ができる出っ歯とできない出っ歯の違い

インビザライン矯正が適用できる出っ歯は、軽度の上顎前突や歯槽性上顎前突などが主な対象となります。 顎の骨がしっかりと前に出てしまっている場合、インビザラインだけでは骨の位置を修正することができないため、別の治療方法を検討することになります。

インビザライン矯正のみで対応できない出っ歯の治療方法

インビザライン矯正はマウスピースを使った矯正方法ですが、出っ歯にすべて適用できるわけではないため、代わりの治療として4つの方法が挙げられます。外科手術やアンカースクリューの使用について詳しくみていきましょう。

治療方法①顎骨の外科手術

顎の骨を正しい位置に戻すためには、突出した歯槽骨を削る外科手術が適用されます。術前矯正として歯を正しい位置に並べてから外科手術に入る方法も多くみられます。

治療方法②アンカースクリューの併用

出っ歯の治療に有効とされているアンカースクリューは、奥歯を移動させて歯全体を後退させるために使われる小さなインプラントです。ネジ型の部品を上顎の骨へ植え込んで、そこを固定源として歯を移動させていきます。

関連記事:歯科矯正治療におけるアンカースクリューの役割とメリット・注意点

治療方法③ヘッドギア(子供~若年層の成人向け)

お子さんの成長期には、ヘッドギアタイプの矯正装置が使われることもあります。着脱式のヘッドギアを頭・首などに固定させて、その力で上顎を後方へ引っ張り、上顎が成長しすぎないように調整する方法です。

治療方法④バイオネーター(成長期の子供向け)

バイオネーター(機能的矯正装置)も、成長期のお子さんに対して行われる治療方法です。ヘッドギアとは反対に、筋肉の動きを使って下顎が成長するように促すもので、就寝時にのみ使う着脱式の装置です。

症例数の豊富なクリニックで出っ歯を治療する

今回は、出っ歯の定義と3つのタイプ、インビザライン矯正が可能な出っ歯と不可能な出っ歯の違いについて紹介しました。
出っ歯には患者さんの骨格(遺伝的要素)が関わっている場合もあるため、治療の際には精密検査が必要不可欠です。加えて、出っ歯の診断や治療が可能なクリニックを受診することも安全に治療を進めるうえで重要なポイントになります。

出っ歯の治療、矯正を考えている方は、ぜひ渋谷の矯正歯科「渋谷ルーブル歯科・矯正歯科」へご相談ください。

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この記事を監修した人

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医療法人社団ルーブル 理事長

水谷 倫康

愛知学院大学歯学部卒業後、愛知県を中心に多くのクリニックを持つ医療法人清翔会グループに入職。2019年12月に『渋谷ルーブル歯科・矯正歯科』を開院。2022年12月にはグループ医院である『新宿ルーブル歯科・矯正歯科』を開院。
「気軽に相談できる歯のコンシェルジュ」をモットーとし患者との「コミュニケーション」を重要と考え、1人1人に合わせた「最善の治療」提案している。

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