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【保存版】あごが痛い人必見!それ歯並びが原因かもしれませんよ

こんにちは渋谷ルーブル歯科・矯正歯科です。

 

今回のテーマはあごが痛い、あごが鳴る、口が開けにくい、という人のために顎関節症についてわかりやすく説明していこうと思います。

「最近、朝起きるとあごが怠い」
「昔から口を開けると音がなる」
「力を入れないと口がスムーズに開かない」
「スポーツでよく食いしばる」
「寝ているときに歯ぎしりを指摘された」
「もしかして顎関節症かも?」

顎関節症は多くの人が一度は経験しており、男性よりも女性の人の方が圧倒的に多いです。

顎関節症にならないために大切なこと

それは正しいあごの位置で正しいかみ合わせができているかどうかです。

かみ合わせの話は特に難しいですが今回は顎関節症と噛み合わせについてまとめました。

 

顎関節症の定義

まず顎関節症の定義については日本顎関節学会は下のように定義しています。

http://kokuhoken.net/jstmj/general/about_tmd.html

 

簡単にまとめると

  1. あごの関節や食べ物を咀嚼する時に使用する筋肉に痛みがある・・・あごの痛み   
  2. あごの関節のあたりで雑音がする・・・関節雑音
  3. 口を大きく開けられない、スムーズに動かせない・・・開口障害

①~③の症状が一つでもある方は顎関節症に詳しい歯医者さんまたは口腔外科を受診してください

痛みだけでなく、朝起きた時や食事中にあごにだるさや疲れを感じた場合も上記に該当します。

また雑音もカックン、パコッ、ガクなど乾いた音とジャリジャリ、シャリシャリなど擦れた音など違いがあります。

 

症状は良くなったり、悪くなったりを繰り返し再発もありますが心配しなくてもよいケースが多く生活習慣の改善で病状は軽減されることが多いです。

しかし、日常生活に支障をきたさない場合でも重い症状を放置してるとあごが破壊され上手く機能しないことも考えられるので、

いずれにしても顎関節症に詳しい歯医者さんを受診してください。


 

顎関節症のタイプ分類と診断

 

そして顎関節症には下記のように症状のある部位によって下のように分類わけされています。

  1. 筋肉の障害によって起こる(Ⅰ型)
  2. 関節包・靱帯の障害によって起こる(Ⅱ型)
  3. 関節円板の障害によって起こる(Ⅲ型)
  4. 顎の骨が変形して起こる(Ⅳ型)

と言えるでしょう。 

あごを動かしたり支える筋肉がダメージを受けているのか、骨と骨を繋ぐ靭帯がダメージを受けているのか、それとも関節をつかさどる関節円板(軟骨)の動きが悪いのか、もともとあごの骨が変形しているのか?

ちなみにⅤ型は心理的なものと言われています。

つまり顎関節症のタイプ分類はどこの組織がダメージを受けているのか、または動きが悪いのかによって分類わけされます。

 

この分類わけをしようと思うとレントゲン、CT写真、MRIなどの画像診断、そして各種筋肉や関節の個々のパーツに分けての触診が必要になりますので、レントゲンと少しあごを触っただけでは到底わかりません。

歯医者の中でも顎関節の分野は専門的な知識を有するため歯医者さんでもかなりの差がでます。なのでもしあごが痛くなったら顎関節症に詳しい歯医者さんを受診するようにしてください。


 

顎関節症の原因

顎関節症

ところでこれらの症状は何が原因なんでしょうか?

原因は様々ですが、かみ合わせや歯の位置異常が根本的な原因であることがほとんどです。しかし顎関節症を誘発する因子は1つだけでなく複合していることが多いです。

 

以下様々な顎関節症を誘発する因子

  • 仕事など急激なストレスで睡眠不足や歯ぎしり、食いしばり
  • スポーツや筋トレで歯を食いしばる癖
  • 唇や頬をかむ癖や片側のみでかむ癖がある
  • 頬杖ついたり、うつ伏せ寝、不良姿勢(猫背)
  • 事故により顔やあごをぶつける(外傷)
  • 歯のかぶせ物が合っていない
  • あくびや歯科治療で大きく口を開けたり、硬いものを噛んだ(アゴの酷使)

これらのように顎関節症を誘発する因子は様々であり、これらと悪い噛み合わせが重なって顎関節症を引き起こしてるので改善できるところは改善するようにしましょう。


 

噛み合わせについて

 

ここからが本題、顎関節症に密接にかかわってくる噛み合わせについてお話していきます。

【噛み合わせが悪いと...】

正しく噛めていないと何がいけないのか?

        ↓

歯やあご、歯を支える骨や歯ぐきに負担

歯がすり減り凍みたり、噛む力により歯に亀裂

そして力に耐えきれず歯や根っこが割れたり、

かぶせ物も外れてしまいます。

その他、歯周病の進行や顎関節症を誘発

これらは歯ぎしり、早期接触、顎位の変化など

によって引き起こされます。

順をおって説明していきます。

 

歯ぎしりのタイプ

 

歯ぎしり

歯ぎしりは大きく分けると3タイプ存在します。

①クレンチング              歯を強くギュっとかみしめるタイプ

②タッピング               歯を上下にカチカチ鳴らすタイプ

③グライディング             歯を左右にギリギリするタイプ

この中でも特に多いのがグライディングタイプといって左右にギリギリするタイプでしょう。

 

人の噛む力

人間の口(あご)の構造は、「第3種のてこ」になっており、

支点=あごの関節

力点=咬筋(口を閉じる筋肉)

作用点=前歯や奥歯

歯にかかる力は前歯では15㎏ 犬歯では30㎏ 支点にもっとも近い大臼歯では60㎏になります。

そして人間の噛む力は日中よりも夜間寝てる時の方が強くなり,夜間寝てる時の噛む力は5~6倍だと言われてます。

歯ぎしりって凄い音がなると思いますけど日常ではあんな音鳴りませんよね。

寝てる間は無意識に奥歯を噛みしめてるんです。

つまり理論上、奥歯は夜間300㎏の力で噛んでることになります。

実際には300kgで噛むことは条件がそろわないのでありえませんが、それでも夜間はご自身の体重の2倍の力で奥歯は噛みしめています。

 

夜間の歯ぎしり

そして実は誰もが寝ている時に歯ぎしりをしているという説があります。

歯ぎしりは、音が鳴る人(左右にギリギリするグライディングタイプ)と鳴らない人(真っすぐに強く噛みしめるクレンチングタイプ)が存在し、

指摘されたことがない人は音が鳴らないタイプの歯ぎしりなのでしょう。

歯ぎしり事態はストレス発散行動で悪いことではありませんが、この時に噛み合わせが悪いと歯にもあごにも負担がかかってしまいます。

 

側方運動と犬歯ガイド

 

    ※オクルージョンとは離開を意味し犬歯以外の歯が当たらないという意味です。

歯ぎしりはあごを左右に動かす、あごの運動のことで側方運動と言われます。

上図のようにあごを横に動かした時に犬歯(前から3番目の歯)のみが触れていて他の前歯や奥歯は当たらない状態を犬歯ガイドといって

あごや歯に負担がかかりにくく理想的な状態です。

 

             ※下あごを右へ

上図は下あごを右にずらし右の歯で噛もうとした時に、本来は右側の犬歯(前から3番目の歯)が当たっていないといけないが左の奥歯が当たってしまってる状態です。

犬歯ガイドと側方運動がうまく機能しないと、第3種テコの原理であごから距離が近く力がかかりやすい奥歯が当たり側方運動を阻害し睡眠時の筋肉の活動量が上がってしまいます。

これにより顎関節周囲の筋肉を傷めてしまいます。

 

早期接触とは

早期接触とは下あごに負担をかけずにリラックスして閉じたときにどこかの歯が先に当たることを示し、

下あごの口を閉じようとする運動を阻害してしまいます。

上の図はあごの関節に負担がかからなように下あごを自然に閉じてくると奥歯が最初に当たって他の歯が当たっていない状態を示す。

このままだと噛むことができないのとあごの位置が安定しない。

 

   

①の図のままではあごが安定しないため、あごが安定するように下あごを本来噛みたい位置とはズラして噛むこと(顎位の変化)で

奥歯以外も当たるようになり噛むことができます。しかしこのあごをズラした位置で噛んでるとあごの関節には無理な力がかかり

関節の靭帯、軟骨などに悪影響を与えてしまい顎関節症を誘発してしまいます。

また左右のどちらかのみが噛み合わせが悪くこのようにズラした位置で噛んでるとあごの骨が片方だけ吸収してしまったり、

成長が阻害されてあごの骨の左右のアンバランスを引き起こしたりもします。

 

顎位の変化について

①上の前歯が内側に傾いてしまった。

②下あごを閉じてくると、前歯が先に当たってしまい口が閉じれない。=早期接触

③上あごは大きな頭の骨とつながっているためズラすことができないので、

下あごが本来噛みたい位置とは別にあごを前に出すことで噛めるようになる。

これを顎位の変化といい、正しいあごの位置で噛んでいないのでこの状態が長く続くと顎関節症を誘発します。

 

噛み合わせセルフチェック

みなさんも是非一度、鏡を見ながら自分の噛み合わせをセルフチェックしてみましょう。

☑歯ぎしりによって自分の歯が削れていないか?

☑歯ぎしりがしにくい、もしくは歯ぎしりした時に奥歯が当たっている

☑口を閉じて正面を向いた時、下あごが左右どっちかに偏っている

☑上下の歯の真ん中が大きくずれている

☑上下の歯並びがガタガタしている

☑歯のアーチが狭い気がする?

☑出っ歯傾向または受け口傾向である

上記のチェック項目☑が一つでも当てはまるようであれば、念のため歯医者さんで噛み合わせの診断をしてもらった方がいいです。 

関連記事:矯正歯科の選び方とは!認定医が12のポイントを徹底解説!


顎関節症の治療方法

顎関節症の治療方法はたくさんあります。主に下記の項目にわけることができます。

薬物療法

あごの痛みを痛み止めで抑えたり、食いしばりがある方は筋弛緩剤を服用したりします。

理学療法

あごの周囲に電気を流したり、温めたり、マッサージをして筋肉をほぐし血流を良くします

運動療法(リハビリ)

下あごの運動訓練やストレッチにより、口が大きく開くようにします

スプリント療法

スプリント(固いマウスピース)、ナイトガード(柔らかい厚みのあるマウスピース)を装着して、あごの関節リラックスさせた状態にする。

心身医学療法

ストレスは食いしばりなどの原因になります。それをカウンセリングなどで取り除き、あごや噛む筋肉への負担を軽減することを目的とする療法

外科的療法

潤滑剤をあごの関節に注射し動きを滑らかにしたりします。また症状がひどいときには外科的にあごの関節円板を整復したり、あごの左右差がある場合は骨切りや骨の延長術など外科的にアプローチします。

咬合治療療法

主に噛み合わせが悪いところ(早期接触)を削ったり、かぶせ物が合っていない歯をやり替えたりすることで、かみ合わせによる顎関節症を改善させます。

関連記事:歯列矯正にはどんな種類がある?自分にあった矯正を選ぶポイント


まとめ

顎関節症(あごが痛い、口が開かない、音が鳴る)はダメージを受ける部位によりタイプ分類されます。

そして原因は様々な要因が複合して顎関節症を引き起こします。

特に噛み合わせが悪いと顎関節症のトリガーになりやすく、特に歯ぎしり、早期接触、顎位の変化は気をつけましょう。

なのでご自身で噛み合わせのセルフチェックを行いリスクが高いかみ合わせになっていないか確認しましょう。

もし問題があるなら、顎関節症や噛み合わせ(矯正歯科)に詳しい歯医者さんを受診してみて一度噛み合わせを診てもらいましょう。

 

治療方法も様々ですが、噛み合わせが悪いことがトリガーになるので根本を解決するなら咬合治療療法はマストになります。

そして咬合治療は単に早期接触の部位を削るだけでは、一時的には軽快するが根本の解決にはなりません。

つまり顎関節症の解決には歯を全部並べる歯列矯正を選択し、正しいあごの位置で正しいかみ合わせを作ることが顎関節症の改善や予防に一番効果があるでしょう。

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

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渋谷ルーブル歯科・矯正歯科 院長 水谷 倫康

 

この記事を監修した人

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医療法人社団ルーブル 理事長

水谷 倫康

愛知学院大学歯学部卒業後、愛知県を中心に多くのクリニックを持つ医療法人清翔会グループに入職。2019年12月に『渋谷ルーブル歯科・矯正歯科』を開院。2022年12月にはグループ医院である『新宿ルーブル歯科・矯正歯科』を開院。
「気軽に相談できる歯のコンシェルジュ」をモットーとし患者との「コミュニケーション」を重要と考え、1人1人に合わせた「最善の治療」提案している。

【略歴】