インビザラインの費用相場は?内訳とともに紹介
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医療法人社団ルーブル 理事長
愛知学院大学歯学部卒業後、愛知県を中心に多くのクリニックを持つ医療法人清翔会グループに入職。2019年12月に『渋谷ルーブル歯科・矯正歯科』を開院。2022年12月にはグループ医院である『新宿ルーブル歯科・矯正歯科』を開院。
「気軽に相談できる歯のコンシェルジュ」をモットーとし患者との「コミュニケーション」を重要と考え、1人1人に合わせた「最善の治療」提案している。
インビザラインは、透明なマウスピースを使用した目立ちにくい矯正方法として人気を集めています。しかし、その費用についてはあまり知られていないのが現状です。 本記事では、インビザライン矯正の費用相場や内訳について詳しく解説します。費用を抑えるポイントや、クリニック選びの注意点も紹介しますので、インビザライン矯正を検討している方は是非参考にしてください。
インビザライン矯正の方法と費用相場
インビザライン矯正には、部分矯正と全体矯正の2種類があります。それぞれの特徴と費用相場を見ていきましょう。また、従来のワイヤー矯正との費用比較も行います。
部分矯正
部分矯正は、前歯など限られた範囲の歯並びを整える方法です。比較的軽度の歯列不正に適しており、治療期間も短くて済むのが特徴です。 インビザラインの部分矯正の費用相場は、30万円から65万円程度です。 症状の程度や治療範囲によって費用は変動しますが、全体矯正と比べると比較的リーズナブルに矯正治療を受けられます。
全体矯正
全体矯正は、上下の歯列全体を対象として矯正を行う方法です。より複雑な歯列不正や咬み合わせの問題に対応できますが、治療期間も長くなります。 インビザラインの全体矯正の費用相場は、70万円から120万円程度です。 症状の重度や治療期間によって費用は変わりますが、多くの場合100万円前後となります。 ワイヤー矯正との比較では、インビザラインの方がやや高めの傾向にあります。ワイヤー矯正の全体矯正の場合、60万円から100万円程度が一般的です。 ただし、インビザラインは見た目が目立ちにくく、着脱可能という利点があるため、その分の付加価値として捉えることができるでしょう。
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インビザライン矯正の費用の内訳
インビザライン矯正の総費用は、様々な要素から構成されています。
- ・カウンセリング:無料~5,000円程度
- ・精密検査:20,000円~60,000円程度
- ・矯正装置料:700,000円~1,000,000円程度
- ・矯正調整料:1回3,000円~10,000円(全体で200,000円~300,000円程度)
- ・保定装置:20,000円~50,000円程度
- ・保定期間の診察費用:1回3,000円~5,000円(1~2年間継続)
- ・その他追加費用:虫歯治療、歯石除去、追加アライナー、ホワイトニングなど(症状やオプションにより異なる)
治療の各段階で発生する費用について詳しく解説します。 カウンセリングから保定期間までの主な費用項目を理解することで、より具体的な費用イメージを掴むことができるでしょう。
カウンセリング
カウンセリングは、インビザライン矯正を始める最初のステップです。 多くの歯科医院では初回カウンセリングを無料で提供していますが、中には5,000円程度の費用がかかる場合もあります。 この段階で、歯科医師があなたの口腔内の状態を確認し、インビザライン矯正が適しているかどうかを判断します。また、おおよその治療計画や費用についての説明も行われます。
精密検査
カウンセリング後、治療を進めることになった場合、精密検査が行われます。 この検査には、レントゲン撮影やCTスキャン、歯型の採取などが含まれます。精密検査の費用は通常2万円から6万円程度です。これらの検査結果をもとに、詳細な治療計画が立てられます。
矯正装置料
インビザライン治療の中核を成すのが、カスタムメイドのマウスピース(アライナー)です。 この矯正装置料が、全体の費用の中で最も大きな割合を占めます。通常、70万円から100万円程度がこの費用に充てられます。 治療期間中に使用するすべてのアライナーの製作費用が含まれており、歯の動きに合わせて定期的に新しいアライナーに交換していきます。
矯正調整料
治療中は定期的に歯科医院に通院し、歯の動きの確認や新しいアライナーの装着指導を受けます。 この際にかかる費用が矯正調整料です。1回の調整につき3,000円から1万円程度で、通院頻度は月1回から2回程度が一般的です。 治療期間全体では20万円から30万円ほどになることが多いです。
保定期間の診察費用
矯正治療が終了した後も、歯が元の位置に戻るのを防ぐため、保定装置(リテーナー)を使用します。 保定装置の費用は2万円から5万円程度で、定期的な診察も必要です。保定期間の診察費用は1回あたり3,000円から5,000円程度で、頻度は徐々に減っていきますが、1年から2年ほど継続します。
関連記事:インビザライン矯正の後に必要な保定期間の目的・期間の目安と注意点
そのほかにかかる費用
上記以外にも、治療過程で追加の費用が発生する可能性があります。例えば、虫歯の治療や歯石除去などの前処置が必要な場合、それらの費用が別途かかります。 また、治療中に歯の動きが計画通りに進まない場合、追加のアライナーが必要となり、費用が増加することもあります。さらに、矯正後のホワイトニング治療を希望する場合も、別途費用が発生します。
インビザライン矯正の費用を抑えるポイント
インビザライン矯正は効果的な治療法ですが、費用面で躊躇する方も多いでしょう。しかし、いくつかの方法を知っておくことで、費用を抑えつつ効果的な治療を受けることができます。
マウスピースの装着時間をきちんと守る
インビザライン矯正では、マウスピースを1日20~22時間装着することが推奨されています。この装着時間を守ることは、治療効果を高めるだけでなく、費用面でも重要です。 装着時間が不十分だと、歯の移動が計画通りに進まず、追加のアライナーが必要になる可能性があります。これは治療期間の延長と追加費用につながります。 確実に装着時間を守ることで、予定通りの治療進行と費用抑制が可能になります。
部分矯正にとどめる
全体矯正よりも部分矯正を選択することで、大幅に費用を抑えることができます。前歯のみなど、限られた範囲の矯正で十分な場合、部分矯正を検討するのが賢明です。 ただし、これは症例によって適用が異なるため、必ず歯科医師と相談の上で決定しましょう。適切な部分矯正を選択することで、費用を抑えつつ効果的な治療を受けられる可能性があります。
医療費控除を受ける
インビザライン矯正の費用は、医療費控除の対象となる場合があります。年間の医療費が一定額を超えた場合、確定申告を通じて所得税の一部が還付される可能性があります。 具体的には、その年の1月1日から12月31日までに支払った医療費の総額が10万円を超えた場合、または所得金額の5%を超えた場合に医療費控除の対象となります。 この制度を利用することで、治療後に一部の費用を回収できる可能性があります。
関連記事:歯列矯正は医療費控除の対象?実際にどれだけお得になるのか解説
デンタルローンを利用して一回の負担を減らす
高額な矯正費用を一括で支払うのが難しい場合、デンタルローンの利用を検討しましょう。多くの歯科医院で提携しているデンタルローンは、通常のローンよりも低金利で、長期の分割払いが可能です。 例えば、5年や7年といった長期の返済計画を立てることで、月々の支払いを無理のない金額に抑えることができます。ただし、ローンを組む際は総支払額や金利についてよく確認し、自身の経済状況に合わせて慎重に判断することが重要です。
インビザライン矯正を受けるクリニックを選ぶ際の注意点
インビザライン矯正を検討する際、費用は重要な要素ですが、それだけでクリニックを選ぶのは賢明ではありません。質の高い治療を受け、満足のいく結果を得るためには、他の要素も考慮する必要があります。
関連記事:矯正歯科で遭遇しやすいトラブルと予防のため相談時に確認したいこと
トータルの治療費を明示してくれるか
信頼できるクリニックは、治療にかかる総費用を明確に提示します。初期費用だけでなく、治療中に発生する可能性のある追加費用についても説明があるか確認しましょう。 例えば、定期的な調整料や保定装置の費用なども含めた総額を示してくれるクリニックを選ぶことで、予期せぬ出費を避けることができます。また、分割払いやデンタルローンの利用可能性についても確認するとよいでしょう。
設備が整っているかどうか
インビザライン治療には、最新の技術や設備が欠かせません。特に、口腔内スキャナー「iTero」の有無は重要です。このスキャナーを使用することで、従来の型取りよりも正確で快適な方法でデータを取得できます。 また、3Dシミュレーションソフトウェアを用いて治療計画を立てられるかどうかも確認しましょう。これらの設備が整っているクリニックでは、より精密で効果的な治療を受けられる可能性が高くなります。
デメリットもきちんと説明してくれるか
優れたクリニックは、インビザライン矯正のメリットだけでなく、デメリットや潜在的なリスクについても正直に説明します。 例えば、装着時間を守る必要性や、話し方に一時的な影響が出る可能性などを伝えてくれるでしょう。また、患者の症例によってはインビザラインが最適でない場合もあることを説明し、他の治療法を提案してくれる歯科医師を選ぶことが重要です。
デメリットもきちんと説明してくれるか
優れたクリニックは、インビザライン矯正のメリットだけでなく、デメリットや潜在的なリスクについても正直に説明します。 例えば、装着時間を守る必要性や、話し方に一時的な影響が出る可能性などを伝えてくれるでしょう。また、患者の症例によってはインビザラインが最適でない場合もあることを説明し、他の治療法を提案してくれる歯科医師を選ぶことが重要です。
インビザライン矯正のメリット
インビザライン矯正は、従来のワイヤー矯正と比較して多くのメリットがあります。費用面での懸念はあるものの、その利点は多くの患者にとって魅力的です。ここでは、インビザライン矯正の主要なメリットについて詳しく説明します。
関連記事:インビザライン矯正とは?治療ができない人の特徴や代わりの治療法
審美的に優れている
インビザラインの最大の特徴は、その透明性です。マウスピースは非常に薄く透明なため、装着していてもほとんど目立ちません。 これにより、矯正中でも人目を気にせず笑顔を見せることができます。特に、仕事や対人関係で見た目を重視する成人の患者にとって、この点は大きな魅力となっています。また、装着時の違和感も比較的少なく、日常生活への影響を最小限に抑えることができます。
通院回数が少ない
インビザライン矯正では、通常4〜6週間に1回程度の通院で済みます。これは従来のワイヤー矯正と比べて頻度が少なく、忙しい社会人や学生にとって大きなメリットとなります。 また、各回の診察時間も比較的短いため、時間的な負担が軽減されます。ただし、マウスピースの交換や歯の動きの確認は必要なので、定期的な通院は欠かせません。
調整料が比較的かからない
インビザライン矯正では、従来のワイヤー矯正のような頻繁な調整が不要です。マウスピースは事前に計画された通りに製作されるため、調整のための追加料金が発生しにくいのが特徴です。 ただし、治療の進行状況によっては追加のマウスピースが必要になる場合もあるので、初回のカウンセリング時に詳細を確認することをおすすめします。
食後の歯磨きもしやすい
インビザラインの大きな利点の一つは、マウスピースを外して食事ができることです。これにより、食事の際の制限が少なく、また食後の歯磨きも通常通り行えます。 ワイヤー矯正では、装置に食べ物が詰まりやすく、丁寧な歯磨きが難しいという問題がありましたが、インビザラインではその心配がありません。口腔衛生を維持しやすいため、虫歯や歯周病のリスクも軽減できます。
インビザライン矯正の費用と選び方のポイント
インビザライン矯正は、透明で目立ちにくく、通院回数も少ないなどのメリットがありますが、費用面での懸念もあります。費用相場は部分矯正で30~65万円、全体矯正で70~120万円程度です。 治療費には、カウンセリング、精密検査、矯正装置料、調整料、保定期間の費用などが含まれます。費用を抑えるには、装着時間を守る、部分矯正を検討する、医療費控除を利用するなどの方法があります。 クリニック選びでは、総費用の明示、設備の充実度、デメリットの説明、実績などを確認することが重要です。 当院「渋谷の矯正歯科・渋谷ルーブル歯科」では、豊富な矯正実績と最新設備を活かし、お客様一人ひとりに最適なインビザライン治療をご提案しています。費用や治療内容について詳しくお知りになりたい方は、ぜひ無料カウンセリングにお越しください。