インビザラインの成功率は?成功率を上げる方法とともに解説
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医療法人社団ルーブル 理事長
愛知学院大学歯学部卒業後、愛知県を中心に多くのクリニックを持つ医療法人清翔会グループに入職。2019年12月に『渋谷ルーブル歯科・矯正歯科』を開院。2022年12月にはグループ医院である『新宿ルーブル歯科・矯正歯科』を開院。
「気軽に相談できる歯のコンシェルジュ」をモットーとし患者との「コミュニケーション」を重要と考え、1人1人に合わせた「最善の治療」提案している。
インビザラインは、透明なマウスピースを用いた矯正治療法として近年注目を集めています。 従来のワイヤー矯正と比べて目立ちにくく、着脱可能なため日常生活への影響が少ないのが特徴です。 しかし、「本当に効果があるのか」「成功率はどのくらいなのか」と疑問を持つ方も少なくありません。 この記事では、インビザライン矯正の成功率や、より良い結果を得るためのポイントについて詳しく解説します。
インビザライン矯正の成功率は?
インビザライン矯正の成功率については、様々な見解があります。2020年の研究によると、治療計画通りに歯が動いた割合は約50%とされています。 しかし、この数字だけを見て「成功率が低い」と結論づけるのは早計です。実際の矯正治療では、途中で計画を修正したり、追加のアライナー(マウスピース)を使用したりすることで、最終的には多くの患者さんが満足のいく結果を得ています。
出典 : インビザラインの進化研究(2020)
治療計画通りでなくても、調整によって歯並びは改善される
インビザラインの治療では、通常1クールあたり最大99枚のアライナーが使用されます。しかし、最初の治療計画だけで理想的な歯並びを実現できるケースは多くありません。そのため、治療途中で新たに型取りを行い、追加のアライナーを作成することが一般的です。 この過程で、歯の動きに合わせて計画を微調整していくことで、最終的に望ましい歯並びに近づけていきます。つまり、最初の計画通りに進まなくても、適切な調整を行うことで、多くの場合で歯並びの改善が実現できるのです。
インビザラインの失敗パターン
インビザライン矯正は多くの患者さんに満足いく結果をもたらしますが、時には期待通りの成果が得られないこともあります。 ここでは、インビザライン治療で起こりうる失敗パターンについて解説します。これらの情報を知ることで、より良い治療結果を目指すための参考にしていただけます。
当初の治療計画よりも時間がかかった
インビザライン治療では、コンピューターシミュレーションに基づいて治療計画が立てられます。しかし、実際の歯の動きは個人差が大きく、予想通りに進まないことがあります。 その結果、当初の計画よりも治療期間が延びてしまうケースがあります。これは完全な失敗とは言えませんが、患者さんの期待と現実のギャップを生む原因となることがあります。
噛み合わせが悪化した
インビザライン治療の目的は、見た目の改善だけでなく、機能的な噛み合わせの実現も含まれます。 しかし、稀に治療の過程で噛み合わせが悪化することがあります。これは、歯の動きが予想と異なる場合や、顎の位置関係が適切に考慮されていない場合に起こる可能性があります。
虫歯・歯周病になった
インビザラインのマウスピースは取り外し可能なため、歯磨きやフロスが従来の矯正装置より容易です。 しかし、装着時間が長いため、適切な口腔ケアを怠ると虫歯や歯周病のリスクが高まります。特に、食事後すぐにマウスピースを装着してしまうと、食べかすが歯に密着した状態で長時間続き、虫歯や歯周病の原因となることがあります。
歯茎が下がり、歯根が露出した
インビザライン治療では、歯に適切な力をかけて少しずつ動かしていきます。 しかし、歯の動きが急激すぎたり、歯槽骨の状態が考慮されていない場合、歯茎が下がり、歯根が露出してしまうことがあります。これは見た目の問題だけでなく、知覚過敏などの症状を引き起こす可能性があります。
想定した顔つきにならなかった
インビザライン治療は歯並びだけでなく、顔全体のバランスも考慮して計画されます。 しかし、時には想定していた顔つきにならないこともあります。例えば、前歯の位置を変えることで唇の形状が変わり、予想外の印象になることがあります。これは完全な失敗ではありませんが、患者さんの満足度に影響を与える可能性があります。
治療後に後戻りが起きた
インビザライン治療が終了し、理想的な歯並びを得られたとしても、時間の経過とともに歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」が起こることがあります。 これは、保定装置の使用が不十分だったり、顎の成長や加齢による変化が原因となることがあります。後戻りを防ぐためには、治療後も適切な保定処置を継続することが重要です。
インビザライン矯正の成功率を上げるポイント
インビザライン治療の成功には、歯科医師の技術と経験だけでなく、患者さん自身の協力も欠かせません。 ここでは、インビザライン矯正の成功率を高めるための重要なポイントを紹介します。これらの点に注意して治療に臨むことで、より良い結果を得られる可能性が高まります。
治療後のイメージを事前にすり合わせる
インビザライン治療を始める前に、歯科医師と十分な話し合いを行い、治療後の歯並びや顔つきのイメージを共有することが重要です。 3Dシミュレーションを活用し、最終的な仕上がりをイメージしながら、治療計画を立てていきます。これにより、患者さんの期待と実際の治療結果のギャップを最小限に抑えることができます。
マウスピースの装着時間を守る
インビザラインの成功には、1日20〜22時間のマウスピース装着が推奨されています。食事や歯磨き以外の時間は常に装着し、指示された時間を厳守することが重要です。 装着時間が不足すると、計画通りに歯が動かず、治療期間の延長や効果の低下につながる可能性があります。
口内を清潔に保つ
マウスピースを長時間装着するため、口腔衛生管理が非常に重要です。食事の後は必ず歯磨きとフロスを行い、清潔な状態でマウスピースを装着しましょう。 また、マウスピース自体も定期的に洗浄し、清潔に保つことが大切です。これにより、虫歯や歯周病のリスクを軽減できます。
正しいタイミングでマウスピースを交換する
インビザライン治療では、通常1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換します。 歯科医師の指示に従って、適切なタイミングで交換することが重要です。交換が遅れたり早すぎたりすると、計画通りに歯が動かない可能性があります。
定期的に通院する
インビザライン治療中は、通常4〜6週間ごとに歯科医院での診察が必要です。 これらの定期検診を欠かさず受けることで、治療の進行状況を確認し、必要に応じて計画を調整することができます。問題が生じた場合も早期に対応できるため、成功率の向上につながります。
矯正中の違和感を放置しない
治療中に違和感や痛みを感じた場合は、すぐに歯科医師に相談しましょう。早期に対応することで、大きな問題に発展するのを防ぐことができます。 また、マウスピースが合わない、歯が思うように動かないなどの問題も、放置せずに報告することが大切です。
実績や経験が豊富なクリニックを選ぶ
インビザライン治療の成功率を高めるには、経験豊富な歯科医師による適切な治療計画と管理が不可欠です。 クリニック選びの際は、インビザライン治療の実績や、担当医師の経験、資格などを確認しましょう。また、カウンセリングを受けて、疑問点をしっかり解消してから治療を始めることをおすすめします。
インビザラインの成功率を高めるために
インビザライン矯正の成功率は、適切な調整と患者さんの協力により大きく向上します。 治療後のイメージを事前に共有し、マウスピースの装着時間を守ることが重要です。また、口腔衛生の管理、正確なマウスピース交換、定期的な通院も欠かせません。 違和感を感じたら早めに相談し、経験豊富なクリニックを選ぶことで、より良い結果が期待できます。 これらのポイントを意識することで、インビザライン治療の成功率を高めることができます。
渋谷の矯正歯科・渋谷ルーブル歯科では、豊富な矯正治療の実績と経験豊富な歯科医師が在籍しています。最新の設備と技術を駆使し、患者様一人ひとりに合わせた最適な治療計画を提供しています。インビザライン治療をお考えの方は、ぜひ無料カウンセリングにお越しください。
この記事を監修した人

医療法人社団ルーブル 理事長
愛知学院大学歯学部卒業後、愛知県を中心に多くのクリニックを持つ医療法人清翔会グループに入職。2019年12月に『渋谷ルーブル歯科・矯正歯科』を開院。2022年12月にはグループ医院である『新宿ルーブル歯科・矯正歯科』を開院。
「気軽に相談できる歯のコンシェルジュ」をモットーとし患者との「コミュニケーション」を重要と考え、1人1人に合わせた「最善の治療」提案している。
【略歴】
- 愛知学院大学歯学部 卒業
- しんファミリー歯科 矯正監修
- 大手審美歯科クリニック 代診勤務医
- 医療法人清翔会 エスカ歯科・矯正歯科 院長就任
- 渋谷ルーブル歯科・矯正歯科 独立開業
- 医療法人社団 ルーブル設立 理事長就任
- 新宿ルーブル歯科・矯正歯科 開業
【所属団体】
- インビザライン社公認 ダイヤモンドプロバイダー
- インビザライン(マウスピース矯正)認定医
- インコグニート舌側矯正 認定医
- winシステム舌側矯正 認定医
- 日本矯正歯科学会 所属
- 日本成人矯正歯科学会 所属
- 日本顎咬合学会 所属
- 日本外傷歯学会 認定医
- 日本アンチエイジング歯科学会 所属
- 日本歯科審美学会 所属 他多数