インビザラインで受け口は治せる？治療のメリット・デメリットを解説

受け口は見た目だけでなく、健康面にも影響を及ぼす可能性がある歯並びの問題です。近年、目立たない矯正治療として人気のインビザラインで受け口を治療できるのか気になる方も多いでしょう。 本記事では、受け口の基本的な知識から、インビザラインでの治療の可能性、そのメリットとデメリットまで詳しく解説します。受け口でお悩みの方やインビザライン治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

 

受け口とは

受け口は、下の前歯が上の前歯よりも前に出ている状態を指します。医学的には「反対咬合」や「下顎前突」と呼ばれ、顔の横顔を見ると下あごが前に突き出ているのが特徴です。 見た目の問題だけでなく、さまざまな健康上の問題を引き起こす可能性があるため、早めの対処が望ましいとされています。

受け口の種類

受け口には主に2つの種類があります。

• 歯槽性反対咬合：歯並びが原因で起こる比較的軽度の受け口です。上の前歯が内側に、下の前歯が外側に生えていることで起こります。
• 骨格性反対咬合：顎の骨格自体に問題がある重度の受け口です。上顎の成長不足や下顎の過成長が原因となります。

受け口を放置するリスク

受け口を放置すると、以下のようなリスクがあります。

噛み合わせが悪化する

受け口では上下の歯がうまく噛み合わないため、咀嚼機能に支障をきたします。これにより、顎関節症などの問題が生じる可能性があります。

発音がうまくできなくなる

正常な歯並びでは、舌や唇の動きと歯の位置が協調して発音を可能にします。受け口では特にサ行やタ行の発音が難しくなることがあります。

胃腸に負担がかかる

噛み合わせが悪いと食べ物を十分に咀嚼できず、大きなまま飲み込むことになります。これにより消化器系に負担がかかり、胃腸の不調を引き起こす可能性があります。

虫歯や歯周病のリスクが高まる

受け口では歯磨きがしづらく、歯と歯の間に食べかすが残りやすくなります。また、口呼吸になりやすいため口腔内が乾燥しやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

コンプレックスの原因となる

受け口は外見上のコンプレックスとなりやすく、笑顔を控えたり人前で話すことを躊躇したりするなど、社会生活に影響を及ぼす可能性があります。

受け口はインビザラインで治せる？

受け口の治療方法として、インビザラインが注目を集めています。透明なマウスピースを使用するインビザラインは、従来のワイヤー矯正と比べて目立ちにくく、快適な治療が可能です。 しかし、すべての受け口がインビザラインで治療できるわけではありません。ここでは、インビザラインで治療可能な受け口の種類と、治療が難しい場合について詳しく解説します。

インビザラインで治せる受け口

インビザラインは、主に軽度から中程度の歯槽性反対咬合（受け口）に効果的です。歯槽性反対咬合とは、歯の位置や傾きが原因で起こる受け口のことを指します。 具体的には、以下のような症例がインビザラインでの治療に適しています。

• 前歯の傾きが原因の受け口
• 軽度の骨格的な問題を伴う受け口
• 部分的な反対咬合

これらの場合、インビザラインを用いて下の前歯を後退させ、上の前歯を前方に移動させることで、徐々に正常な咬み合わせに近づけていきます。ただし、治療可能かどうかは個々の症例によって異なるため、専門医による診断が必要です。

インビザラインで治せない受け口

一方で、インビザラインでの治療が困難な受け口のケースもあります。主に以下のような場合が該当します。

• 重度の骨格性反対咬合
• 顎の大きさに著しい不均衡がある場合
• 複雑な歯の回転や移動が必要な場合

特に、骨格性の問題が大きい場合は、インビザラインだけでは十分な治療効果が得られないことがあります。このような症例では、外科的処置を伴う矯正治療や、従来のワイヤー矯正との併用が必要になることもあります。

受け口をインビザラインで治すメリット

インビザラインは、従来のワイヤー矯正と比較して多くのメリットがあります。特に受け口の治療において、患者さんの生活の質を維持しながら効果的な矯正を行えるのが特徴です。 ここでは、インビザラインで受け口を治療する際の主なメリットについて詳しく解説します。

目立たない

インビザラインの最大の特徴は、その目立たない外観です。透明なプラスチック製のマウスピースを使用するため、装着していても周囲からほとんど気づかれません。これは、特に大人の患者さんにとって大きなメリットとなります。 仕事や社交の場で矯正装置が目立つことを気にせず、自信を持って過ごせます。また、写真撮影の際にも気にせず笑顔を見せられるのが利点です。従来のワイヤー矯正では難しかった、審美性を保ちながらの治療が可能となります。

生活への影響が少ない

インビザラインは取り外し可能なマウスピースを使用するため、日常生活への影響が最小限に抑えられます。食事の際にはマウスピースを外すことができるので、食事制限がほとんどありません。 また、歯磨きや口腔ケアの際もマウスピースを外せるため、通常通りの口腔衛生管理が可能です。これにより、矯正治療中でも虫歯や歯周病のリスクを低く抑えられます。さらに、スポーツや楽器演奏などの趣味活動も、従来の矯正治療よりも制限が少なく続けられます。

痛みが抑えられる

インビザラインは、従来のワイヤー矯正と比べて痛みが少ないのが特徴です。マウスピースによって歯を少しずつ動かしていくため、強い力がかかりにくく、不快感が軽減されます。 また、ワイヤー矯正で起こりがちな口内炎や頬の内側の擦れなども、インビザラインではほとんど心配ありません。治療中の痛みや不快感が少ないため、日常生活や仕事への影響を最小限に抑えながら矯正治療を進められます。

受け口をインビザラインで治すデメリット

インビザラインは多くのメリットを持つ矯正治療法ですが、受け口の治療に関しては考慮すべきデメリットもあります。 ここでは、インビザラインで受け口を治療する際に患者さんが注意すべき主なデメリットについて詳しく解説します。

矯正できない症例もある

インビザラインは全ての受け口のケースに適用できるわけではありません。特に、重度の骨格性の受け口や複雑な歯の移動が必要な場合は、インビザラインでの治療が難しいことがあります。このような場合、従来のワイヤー矯正や外科的処置を併用する必要があるかもしれません。 また、歯の動きが予測できない場合や、大きな力が必要な移動では、インビザラインの効果が限定的になることがあります。そのため、事前の詳細な診断と適切な治療計画の立案が不可欠です。

治療期間が長い

インビザラインによる受け口の治療は、通常1年半から3年程度かかることがあります。これは、マウスピースを用いて徐々に歯を移動させるため、ワイヤー矯正と比べて時間がかかる場合があるためです。 さらに、治療の効果を最大限に引き出すためには、1日20時間以上のマウスピース装着が必要です。この装着時間を守れない場合、治療期間がさらに延長する可能性があります。長期にわたる自己管理が求められるため、患者さんの協力と忍耐が不可欠です。

保険が適用されない

インビザラインを含む矯正治療は、一般的に保険適用外の自費診療となります。そのため、治療費用が高額になる可能性があります。受け口の症状や治療計画によっても異なりますが、通常70万円から100万円程度の費用がかかることがあります。 また、治療途中で追加の調整や新しいマウスピースが必要になった場合、追加費用が発生する可能性もあります。経済的な負担を考慮し、長期的な視点で治療を検討する必要があります。

受け口をインビザラインで治すためにかかる費用の目安

インビザラインによる受け口の治療を検討する際、多くの患者さんが気になるのが費用の問題です。インビザラインは保険適用外の自費診療となるため、治療費用が気になる方も多いでしょう。 一般的に、インビザラインによる受け口の治療費用は、約70万円から100万円程度が相場となっています。ただし、この金額は受け口の程度や治療計画によって大きく変動する可能性があります。軽度の受け口であれば比較的低コストで済むこともありますが、複雑な症例の場合は高額になることもあります。 また、多くの歯科医院では、治療費用を分割払いにできるシステムを導入しています。例えば、初期費用と月々の分割払いを組み合わせることで、一度の支払い額を抑えることができます。デンタルローンを利用できる医院もあるので、費用面で不安がある場合は相談してみるのも良いでしょう。 なお、治療費用には通常、診断費、マウスピース作製費、調整料などが含まれます。ただし、医院によっては別途費用がかかる場合もあるので、詳細は事前に確認することをおすすめします。また、治療途中で追加のマウスピースが必要になった場合、追加費用が発生する可能性もあります。

インビザラインで受け口を治す：メリットとデメリットを理解して最適な選択を

受け口の治療においてインビザラインは、目立たない外観や生活への影響の少なさ、痛みの軽減など多くのメリットがあります。しかし、すべての症例に適用できるわけではなく、治療期間が長い場合があることや保険適用外であることなどのデメリットも存在します。

渋谷の矯正歯科・渋谷ルーブル歯科では、インビザラインを含む様々な矯正治療オプションを提供しています。経験豊富な専門医による無料カウンセリングも実施していますので、受け口でお悩みの方はぜひご相談ください。あなたに最適な治療法を一緒に見つけましょう。

 

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