歯並びが悪くなる原因は、顎と歯列のバランス、歯の生え方など、人によってさまざまです。
また、治療法もいくつかあり、個々の歯並びの状態に合わせて選択されます。
歯並びを綺麗にすることで、見た目がよくなるほか、虫歯になりにくいなどのメリットもあるため、ぜひこの機会に矯正治療を検討してみてはいかがでしょうか。
この記事では、歯並びが悪くなる原因から、美しい歯並びのメリット、知っておきたい生活習慣について解説しています。
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歯並びが悪くなる原因は?
歯並びが悪くなる原因は、遺伝や日常的な癖などさまざま。 主に以下の7つが原因として挙げられます。
- ・遺伝が関係している
- ・悪い癖が歯に力を与えている
- ・虫歯や歯周病がある
- ・生える向きが斜め
- ・顎と歯列のバランスの問題
- ・悪い姿勢の影響
- ・よく噛んでいない
一つずつ見ていきましょう。
①遺伝が関係している
歯並びが悪くなる原因の一つとして、遺伝の影響が挙げられます。
直接的に歯並びが遺伝するわけではありませんが、歯の大きさや形、骨格の特徴は親や祖父母から受け継がれる傾向があるのです。
身長や体の骨格が遺伝するのと同様の現象と言えるでしょう。
その結果、家族間で似たような歯並びになってしまうのです。
加えて、家族が共有する生活習慣や食事の傾向、口癖なども歯並びに影響を及ぼす可能性があります。
例えば、両親が噛み方や口の使い方に特徴があれば、子どもが無意識のうちに模倣する場合もあるでしょう。
②悪い癖が歯に力を与えている
日常の悪い癖も歯並びに影響します。
指しゃぶり、爪や唇を噛む癖、頬杖などの習慣は、知らぬ間に歯に力を与え、歯並びに影響を与えるのです。
例えば、爪を噛む癖は前歯に力をかけ、徐々に出っ歯の原因となる可能性があります。
このような癖を子どもの頃から続けていると、歯並びに大きな影響を与えやすいです。
また、指しゃぶりや舌の癖も歯並びを悪化させると言われています。
さらに、歯並びの問題は歯肉炎や歯周病のリスクを高め、口腔衛生に影響を及ぼすため、改善が必要でしょう。
③虫歯や歯周病がある
虫歯や歯周病も、歯並びが悪くなると考えられています。
歯や周囲の組織に損傷を与え、結果として歯並びに影響を及ぼしてしまうのです。
また、虫歯や歯周病によって発生する痛みや違和感がある場合、その部分を避けて食事をするようになります。
このような偏った噛み方は、他の歯に余計な負担をかけることになり、歯並びの悪化につながるでしょう。
さらに、歯周病は歯を支える歯槽骨が細菌の影響で弱まり、歯が揺れやすい、場合によっては抜けやすくなります。
歯並びを悪くさせないためにも、虫歯や歯周病は早期に治療し、予防することが重要なのです。
④生える向きが斜め
歯が真っすぐに生えるのが理想的な状態ですが、実際は斜めに傾いて生えるケースも少なくありません。
傾斜は遺伝的要因に加え、日常的な癖によっても引き起こされます。
例えば、長期にわたる指しゃぶりや下唇を噛む癖は、特に上の前歯に影響を及ぼし、歯が外側に向かって斜めに傾く原因となるのです。
また、乳歯が真っすぐに生えていたとしても、永久歯が斜めに生えるケースもあり、生え変わりの時期に出っ歯や八重歯が生じることも。
歯並びの問題は遺伝だけでなく、生活習慣や成長過程での変化に大きく依存していると言えるでしょう
⑤顎と歯列のバランスの問題
歯並びの問題は、顎と歯列のバランスが大きく関係しています。
顎の大きさが小さい場合、すべての歯が適切に顎骨の中に収まらず、結果として叢生(ガタガタと重なった歯並び)が生じやすくなります。
特に八重歯は、歯が重なって生える典型的な叢生の状態です。
これは、狭いスペースに歯が収まっていない状態によるものです。
顎の大きさは遺伝的要素が関係している場合もありますが、幼少期から柔らかい食べ物ばかり食べることで、顎の発達が十分でないことも一因に。
上顎が前方に突出している上顎前突や、下顎が後退している下顎後退など、上下の顎のバランスが不均衡な場合も、歯並び悪化の原因となります。
⑥悪い姿勢の影響
悪い姿勢も歯並びに影響を与える要因の一つです。
猫背やストレートネックは、歯並びや噛み合わせ、さらに全身の骨格に歪みを生じさせやすくなります。
特に猫背は筋肉のバランスに影響を及ぼし、口が開きやすくなるのです。 そして口呼吸につながり、歯並びに影響を及ぼしてしまいます。
正しい姿勢を心掛けることは、健康はもちろん歯並びを悪くさせないために重要なのです。
⑦よく噛んでいない
食事の際に十分に噛まない習慣も、歯並びに悪影響を及ぼします。
しっかり噛まないことで口腔周囲の筋肉が衰え、歯並びが変化してしまうのです。
また、片側だけで噛む癖がある場合、歯並びの乱れだけでなく顎や顔の輪郭の歪みにもつながる可能性があります。
食事の際は、両側均等に噛むことを心掛けることが大切。
また、虫歯などで噛むことが困難な場合は早めの治療が肝心です。
美しい歯並びの利点
美しい歯並びは、見た目がよくなるだけでなく多くの利点をもたらします。
- ・見た目がよくなる
- ・発音が綺麗になる
- ・虫歯になりにくい
- ・自然な鼻呼吸を行える
- ・全身の健康増進につながる
具体的にどのような利点があるのか見ていきましょう。
見た目がよくなる
美しい歯並びは、第一に人の外見に大きな影響を与えます。
整った歯並びは笑顔をより魅力的にし、清潔感を演出。
また、笑顔に自信がもてるようになるでしょう。
噛み合わせが整うことで、顔の筋肉バランスが整い、場合によっては顔のシルエットが変わることも。
自己表現や社交場において、ポジティブな印象を与えられるでしょう。
発音が綺麗になる
歯並びがよくなることで、発音も綺麗になります。
歯が整っていると舌の動きがスムーズになり、言葉の発音がはっきりとするのです。
そのため、聞き手側も言葉を理解しやすくなります。
反対に、不規則な歯並びは舌の動きを妨げ、言葉の発音に影響を及ぼす場合があるのです。
そのため、正確な発音を身につけるためにも、歯並びは重要な役割を果たします。
虫歯になりにくい
整った歯並びは、口腔衛生の維持に重要な役割を果たします。
歯並びが良いと歯磨きがしやすくなり、歯垢や食べかすの除去が効率的になります。
そのため、虫歯や歯周病のリスクが大幅に減少するのです。
また、歯並びが整うことで、口を自然に閉じるのが容易になります。
唾液の自然な流れが促進され、口内環境が改善し、口腔内の健康を維持につながるのです。
自然な鼻呼吸を行える
歯並びの改善は、呼吸の質にも影響を与えます。
歯並びが整うことで口が自然と閉じやすくなり、鼻呼吸が促進されるのです。
鼻呼吸は風邪やアレルギーのリスクを減らし、全体的な呼吸器系の健康を高めることにつながります。
全身の健康増進につながる
歯並びの良し悪しは、全身の健康にも影響を及ぼします。
適切な噛み合わせは、顎の筋肉のバランスを保ち、頭痛や肩こりなど筋肉の緊張に関連する不調を軽減。
さらに、運動時のパフォーマンスにも影響を及ぼします。
正しい歯の噛み合わせは、運動能力の向上につながるのです。
正しい歯並びは健康面でも利点をもたらし、日々の生活の質が向上するでしょう。
歯並びを綺麗にするための治療
歯並びを綺麗にするための治療法は、主に以下の3つです。
- ・ワイヤー矯正
- ・マウスピース矯正
- ・セラミック矯正
順番に解説していきます。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、歯列矯正の中で古くから用いられている方法です。
歯の表面にブラケットと呼ばれる器具を取り付け、ワイヤーでつなぐことで歯を徐々に動かしていきます。
特徴としては、歯に装着したワイヤーは自分で取り外せません。
また、金属タイプが一般的ですが、目立ちにくいセラミック製のブラケットもあります。
さらに、ワイヤー矯正は「表側矯正」と「裏側矯正」の2種類に分類されます。
表側矯正は、歯の表面にブラケットとワイヤーを装着する方法です。
奥歯を含む全体的な矯正が可能となります。
裏側矯正は、歯の内側にブラケットとワイヤーを装着する方法です。
矯正装置が外から見えないため、審美的に優れているのがメリットでしょう。
しかし、装置の取り付けと調整に高度な技術が必要で、費用も高くなる傾向があります。
治療期間
表側矯正の治療期間は、一般的に1年から3年程度とされています。
一方、裏側矯正の治療期間は1年半から3年程度です。
審美性が高い裏側矯正は、表側矯正よりも治療期間が若干長めとなります。
費用相場
費用相場については、表側矯正が50〜90万円程度。
裏側矯正が90〜140万円程度となります。
同じワイヤー矯正でも費用は大きく異なるため、しっかり検討した上で決めるようにしましょう。
メリット・デメリット
ワイヤー矯正のメリットとしては、幅広い症例に対応できること、抜歯や顎の手術が必要なケースにも適用可能であることが挙げられます。
また、すきっ歯や叢生、傾いた歯などの矯正においては、他の方法に比べて矯正期間を短縮することが可能です。
一方で、装置が目立つことや、初期段階での口内炎の発生、歯磨きの困難さなどがデメリットです。
また、被せ物をしている歯がある場合、装置が外れやすくなります。
白色や透明のブラケット、白いワイヤーを選択することで目立ちにくくすることも可能です。
また、裏側矯正への切り替えは見た目の問題を解決できますが、費用が高くなる点を考慮しなければいけません。
マウスピース矯正(インビザライン)
マウスピース矯正は、個々の歯型に合わせて作られた透明なマウスピースを使用し、歯列を整える方法です。
矯正装置が目立たない、取り外し可能な利便性が特徴です。
治療期間
マウスピース矯正の治療期間は、患者の歯並びの状態や治療が必要な範囲によって異なりますが、一般的には2ヶ月から3年程度が目安です。
治療計画に基づいて作製されたマウスピースで、段階的に歯を動かしていき、治療の進行に合わせて複数枚のマウスピースに交換していきます。
費用相場
マウスピース矯正の費用相場は、奥歯を含む全体の矯正と前歯メインの矯正で異なります。
奥歯を含む全体的な矯正の場合、費用相場は40〜100万円程度。
前歯メインの矯正は、20〜45万円程度が費用相場となります。
メリット・デメリット
マウスピース矯正のメリットは、目立たない透明性とマウスピースを取り外せることです。
食事や歯磨きの際に取り外せるため、食事制限が少なく、日常の口腔衛生を維持しやすい点が大きなメリットと言えるでしょう。
また、2週間ごとに交換するため衛生的で、金属アレルギーの方にも適しています。
一方で、デメリットとしてはすべての症例に対応できません。
歯並びの状態によっては、マウスピース矯正では治せないのです。
さらに、矯正効果を得るためには1日20時間以上の装着が必要であり、自己管理が求められます。
装着時間が不十分な場合、歯並びが改善されない場合もあるのです。
セラミック矯正
セラミック矯正は、主に見た目を重視した歯列矯正法で、スマイルラインと呼ばれる上の歯6本にセラミックの被せものする治療です。
歯を削って型取りし、その上にセラミック製の被せ物をすることで歯並びを整えていきます。
治療期間
通常の矯正治療が少しずつ歯を動かすのに対し、セラミック矯正は比較的短期間で治療が完了します。
一般的には1〜2ヶ月程度で治療が完了し、短期間で口元の見た目を改善することが可能です。
費用相場
セラミック矯正の費用は、使用するセラミックの素材や手法によって異なります。
一般的な費用相場は、1本あたり以下の通りです。
- ・オールセラミック:10~20万円
- ・オールジルコニア:10~15万円
- ・ジルコニアセラミック(PFZ):10~20万円
- ・ハイブリッドセラミック:5~15万円
- ・メタルボンド:8~15万円
セラミック矯正を希望する方は、医師と相談しながら決めるとよいでしょう。
メリット・デメリット
セラミック矯正のメリットは、短期間で治療が完了すること、歯の色や形をある程度自由に選べることです。
また、少ない通院回数で口元を整えたい場合に適しています。
一方で、デメリットとしては健康な歯を削る必要がある、削った歯は元に戻らない、噛み合わせに悪影響を与える可能性があることが挙げられます。
さらに、セラミックが欠けるリスクがあり、その場合の修理は難しく、再度型取りをしてやり直す必要があるのです。
噛み合わせの調整が難しいため、全体のバランスを考慮した矯正治療と比べ、前歯のみの見た目を変えるセラミック矯正はバランスが取りにくい場合もあります。
歯並びを綺麗にするための生活習慣
歯並びの健康は、日々の生活習慣に大きく依存しています。
歯並びの問題を改善し、また予防するためには、歯科矯正だけでなく生活習慣の見直しが不可欠。
- ・バランスの良い咀嚼を心掛ける
- ・鼻呼吸を意識する
- ・頬杖をつかない
- ・指しゃぶりを避ける
- ・固い食べ物を摂取する
ここでは、健康な歯並びを維持するために、意識すべき生活習慣を解説します。
バランスの良い咀嚼を心掛ける
食事の際は、左右の奥歯を均等に使って咀嚼することが重要です。
片側だけで食事するクセは、顎の筋肉や骨格に歪みをもたらし、歯並びに悪影響を及ぼすからです。
また、身体の歪みは片頭痛や肩こりの原因にもなり得ます。
日常的に片側の歯で噛むクセがある場合は、意識して左右の奥歯でバランスよく噛むようにしましょう。
鼻呼吸を意識する
呼吸は本来、鼻を通じてするべきです。
常に口呼吸していると、口周りの筋肉が衰え、噛む力の弱化や歯並びの問題を引き起こします。
特に鼻炎や鼻づまりが原因で口呼吸になっている場合は、耳鼻科で治療しましょう。
鼻呼吸を心掛けることは、虫歯や歯周病のリスクを減らすだけでなく、歯並びにも良い影響を与えます。
関連記事:歯並びと口呼吸の関係とは?鼻呼吸への改善方法も解説
頬杖をつかない
日常的に頬杖をつく癖がある方は、注意が必要です。
頬杖をつくと、顎のズレや歪みに影響を及ぼし、歯並びや顔の輪郭に悪影響をもたらします。
顔のバランスを整えるためにも、頬杖をつく癖を改めましょう。
指しゃぶりを避ける
特に子どもに見られる指しゃぶりの癖は、歯並びに悪影響を及ぼします。
小児矯正では、このような癖を改善するトレーニングが実施されることも。
子どものうちに指しゃぶりを改めるのは、将来の歯並び問題を防ぐことにつながると言えます。
固い食べ物を摂取する
固い食べ物を食べるのは、顎の筋肉を鍛え、噛む力を維持するのに役立ちます。 健康的な歯並びを支えるためにも重要な要素です。 固い食べ物をバランスよく食事に取り入れることで、顎の筋肉を鍛え、歯並びを良好に保つことができます。
歯並びの矯正治療はルーブル歯科・矯正歯科へ
いかがでしたでしょうか。 歯並びが悪くなる原因や、綺麗にするメリット、日々取り組みたい生活習慣について解説しました。 歯並びをよくすることで多くのメリットが受けられますが、なにより口元に自信がもてるようになるでしょう。
虫歯予防にもつながるため、歯並びが悪くて悩んでいる方はぜひ渋谷の矯正歯科「渋谷ルーブル歯科・矯正歯科」へご相談ください。渋谷駅すぐ、土日の診療にも対応し患者様のお悩みに寄り添います。
この記事を監修した人
医療法人社団ルーブル 理事長
愛知学院大学歯学部卒業後、愛知県を中心に多くのクリニックを持つ医療法人清翔会グループに入職。2019年12月に『渋谷ルーブル歯科・矯正歯科』を開院。2022年12月にはグループ医院である『新宿ルーブル歯科・矯正歯科』を開院。
「気軽に相談できる歯のコンシェルジュ」をモットーとし患者との「コミュニケーション」を重要と考え、1人1人に合わせた「最善の治療」提案している。
【略歴】
- 愛知学院大学歯学部 卒業
- しんファミリー歯科 矯正監修
- 大手審美歯科クリニック 代診勤務医
- 医療法人清翔会 エスカ歯科・矯正歯科 院長就任
- 渋谷ルーブル歯科・矯正歯科 独立開業
- 医療法人社団 ルーブル設立 理事長就任
- 新宿ルーブル歯科・矯正歯科 開業
【所属団体】
- インビザライン社公認 ダイヤモンドプロバイダー
- インビザライン(マウスピース矯正)認定医
- インコグニート舌側矯正 認定医
- winシステム舌側矯正 認定医
- 日本矯正歯科学会 所属
- 日本成人矯正歯科学会 所属
- 日本顎咬合学会 所属
- 日本外傷歯学会 認定医
- 日本アンチエイジング歯科学会 所属
- 日本歯科審美学会 所属 他多数